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記事 121件
  • 【連載物語】不思議堂 黒い猫【阿吽】~ふたりの陰陽師編~ /第四話【式神】

    2025-04-10 19:00  
    season2~ふたりの陰陽師編~
    第四話『式神』
    著:古樹佳夜
    絵:花篠
    (第三話はこちら)◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
    十歳を越す頃には、死への恐怖を手放した。
    誰しもいつか死ぬ日が来る。陰陽師であれば、数多の神でさえ、死から逃れえぬ存在だとわかる。
    肉体が燃え尽きるとき、最期の熱を発する。
    争おうとも無意味だ。この呪いがあるかぎり肉が爛れ、崩れ落ちるのを止められはしない。
    死は怖くない。けれど、波のように押し寄せる孤独を、拭い去るのは困難だった。
    同じ境遇の満月なら、この気持ちをわかってくれるのかな。
    ――ねえ、満月。僕が先に死んじゃっても、満月は僕のことを覚えていてくれる?
    弱気なことを言って、試すつもりはなかった。
    本当に、僕はもうすぐ死ぬのだ。
    ――お前は死なないよ。俺たちで呪いをなくすんだろ。
    満月に背をさすられた時、その願いを真実に変えられる
  • 【3月13日(木)】令和7年3月記~怪談の不思議~【不思議堂 黒い猫】

    2025-03-12 18:30  
  • 【!配信決定!】2月16日(日)不思議堂【黒い猫】~浅草の宴~【イベント】

    2025-02-09 17:40  
  • 【イベント/当日のグッズ販売等について】2025年2月16日(日)不思議堂【黒い猫】~浅草の宴~

    2025-02-07 18:00  
    2025年2月16日開催!不思議堂【黒い猫】~浅草の宴~
    \浅草の宴はいよいよ来週開催!/
    イベント当日のグッズ販売/チケット特典の引き換え/等身大パネル展示についてのお知らせです。
    当日に浅草で楽しんだ様子や、等身大パネルのお写真は、ぜひハッシュタグ「#ふしぎくろねこ」をつけてXにてご投稿ください!ミステリにゃんみんなで宴を盛り上げましょう!
    ------------------------------------------------------------■グッズ販売について
    「浅沼晋太郎・土田玲央『不思議堂【黒い猫】』~浅草の宴~」では、イベント当日にイベント会場ロビーにてグッズ販売を行います。
    <販売商品>
    ・不思議堂【黒い猫】~浅草の宴~缶ミラー浅沼晋太郎 1,200円(税込)
    ・不思議堂【黒い猫】~浅草の宴~缶ミラー土田玲央  1,200円(税込)
    ・不思議堂【黒い猫】~浅
  • 【1月7日まで】~浅草の宴~開催記念グッズ【予約販売中】

    2024-12-26 18:30  
    2025年2月16日開催!不思議堂【黒い猫】~浅草の宴~
    イベントグッズ予約販売中&グッズデザイン公開
    浅沼さん・土田さんのモダン和装写真や、『阿吽』キャライラストを使用したイベントグッズ
    千社札風シールのシークレットは、『阿吽』2人の新イラストです
    ■ラインナップ
    缶ミラー(浅沼さん/土田さんの2種)
    ランダム千社札風シール(ランダム全5種)
    ■予約販売期間
    2025年1月7日(火) 23時59分まで
    ■販売ページ
    https://store.kadokawa.co.jp/shop/e/ept00525/
    ※本グッズはイベント・浅草の宴会場でも販売します。
    ■2月16日浅草の宴は見切れ席チケット販売中!
    https://ch.nicovideo.jp/kuroineko/blomaga/ar2206396
  • 【連載物語】不思議堂 黒い猫【阿吽】~ふたりの陰陽師編~ /第三話【分かたれた絆】

    2024-12-23 17:00  
    season2~ふたりの陰陽師編~
    第三話『分かたれた絆』
    著:古樹佳夜
    絵:花篠
    (第二話はこちら)◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆――その目、どうかしたの。
    雪明は我慢できずに、目の前に座る少年に不躾な質問をした。
    問われた少年は少し言い淀んだあと、両目を覆う包帯に少し触れて
    ――生まれた時から、ないんだ。
    とだけ言った。
    陰陽師の家系に生まれた彼――今しがた「蘆屋満月」と名乗った少年は、雪明と同い年の6つだという。雪明自身その名を聞いたことはあれど、実際に顔を合わせるのはこの日が初めてだった。
    これから学校に通い始める歳だが、彼は普通の学校には通わないと話した。ハンディキャップを抱えて生まれ、家の敷地から出ることは稀らしい。後になって思えば、特異な存在として周囲の大人によって存在を隠蔽されていたのだろう。
    そんなところも自分の境遇に似ているのだなと、雪明は
  • 【11月26日まで!】オンラインくじVol.02 販売中【不思議堂 黒い猫】

    2024-11-22 18:39  
  • 【イベント/一般先着】2025年2月16日(日)不思議堂【黒い猫】~浅草の宴~

    2024-11-12 20:00  
  • 【11月12日(火)】令和6年11月記~ホラー映画の不思議~【不思議堂 黒い猫】

    2024-11-11 17:30  
  • 【連載物語】不思議堂 黒い猫【阿吽】~ふたりの陰陽師編~ /第二話【陰陽師一族】

    2024-10-31 17:50  
    season2~ふたりの陰陽師編~
    第二話『陰陽師一族』
    著:古樹佳夜
    絵:花篠
    第一話 前編第一話 後編◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

    雪明の急襲を受け、負傷した吽野の右腕を満月は見る。
    「腕がもげなくてよかったな。胴にくらってたら危なかっただろう」
    「怖いこと言うのやめてくれない?」軽口だろうが、今の吽野にとっては恐怖でしかない。
    「強運だって話さ。とはいえ、呪詛は強力だし放っては置けない。……雪明を探すにも、まずはこいつの手当てだな」
    「満月さん、お願いします。先生を助けてください」阿文の真摯な訴えを聞き、吽野は内心嬉しく思っていた。日頃は尻を叩かれ、時に呆れられ……様々なお小言も受けてきたが、こんな風に大切にされると、阿文が相棒で良かったと思わされる。
    「ついてこい」二人を引き連れ、神社を後にした満月は、脇目もふらずに歩み始めた。どこに向かうのかはっ
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