どうしてみんなと同じようにできないんだろう。笑ってかわすことが、穏やかにいなすことが、あえて聞き流すことが、上手くできないんだろう。無様な自分が情けなくて大嫌いになったことなんて、一度や二度ではない。でもこれって、私だけなのかな? 『君と宇宙を歩くために』を読んでいると、そんな人の数だけあるはずの“普通”に覚えた違和感ごと、そっと抱きしめてもらえたよう。心がぽかぽかと温まるのを感じた。 
週刊文春デジタル