ロボットと言っても、この記事のロボットは省力化のロボットでしかない。

輸出産業を国是とするような中国、韓国、ドイツ、インドなどでは省力化は非常に重要な技術であるが、日本は競争相手が多くどこでもできるような組み立てを利益確保の源泉とみていない。
独創的製品になればなるほど組立関係費が大きくなり魅力があるが、普及品は材料費の比率が高くなる。
日本は製造コストの中で比重の大きい材料費の分野で輸出を増やしている。競争相手が少なく高利益が得やすい。日本が得意とする顧客本位の製品思想が顧客の要望に合致した新しい部品を製造し独創的製品を生み出していく。中国、韓国、ドイツなど組み立て製造に活路を見出いしている国々は日本を無視できない。何故なら、日本から新しい技術の提供を受けなければ輸出の世界的地位が堕ちることにつながる。中国、韓国、ドイツ、インドなど製造金額の多い国々は日本との付き合い方が重要になってくる。
インドは瞑想的な国家であり、中国は大地に根を張った現実主義の国であり、その双方を持っているのが日本であり、今までは現実的なハード製品の中国との二国間関係の影響が強かったが、これからは独創的なソフト製品の影響が強いインドとの二国間関係が世界をリードしていくのでしょう。
現実的に米国、中国だけでなくカナダとかインドなどと二国間協定を結び始めています。

トランプの対中国高関税攻勢は米国内でバックファイアすることは間違いないです。今日のお話のロボットはその理由の一つですね。私にはバックファイアの理由として次の二つも加わると思えるのです。

１．米国人の日常生活品の必需品の高騰が深刻なインフレを招き米国人の不満が爆発する。トランプ政権は持たない。

２．トランプのラジカルな関税攻勢は中国の内需拡大政策に拍車をかけ、中国最大の課題である中国巨大統一市場の完成が早まり、それと逆比例して米国企業の中国市場への参入が遅々と進まなくなることとに相まって、米国経済の孤立化を加速度的に早めてしまうことになる。

トランプが対中貿易赤字を縮小したいのであれば、中国のウインウインの原則を採用するしかないのではないかと私は思うわけです。

XGroKに日本の技術力や製造業の立ち位置を聞いてみたら、意外にも、そこまで衰退しているわけではないかの回答であった。だが、ネットで普通に検索するとなんか凋落著しい印象だが・・・。実際どうなのだろうか？製造業衰退とはいえ、アメリカ帝国は日本よりランキングは上っぽいのだが。その観点からも、トランプ流製造業底上げ路線は日本にも当てはまると思われる。

-------引用ここから-------

日本の技術力や製造業は、依然として世界トップレベルに位置していますが、課題や変動要因も存在します。以下に現状と問題点を簡潔に整理します。

①日本の技術力・製造業の現状
(1)技術力の強み
⭐️高精度・高品質なものづくり日本は自動車、半導体製造装置、ロボット、工作機械などの分野で世界最高水準の技術力を保持。特に、精密機械や部品製造（例：ベアリング、センサー）ではグローバルシェアが高い。
⭐️イノベーション
ロボティクス（ファナック、安川電機）、半導体製造装置（東京エレクトロン、SCREENホールディングス）、素材技術（炭素繊維、セラミックス）などでリーダーシップを発揮。
⭐️信頼性
日本の製品は耐久性や信頼性で評価が高く、自動車（トヨタ、ホンダ）や電子機器（ソニー、パナソニック）でブランド力が強い。
⭐️特許・研究開発
特許出願数で世界3位（2023年、WIPOデータ）。研究開発投資もGDP比でトップクラス（約3.3%）。

②世界での位置
(1)競争力
世界経済フォーラムの競争力ランキング（2024年）で日本は総合6位。技術革新力は高いが、デジタル化やスタートアップエコシステムで米国や中国に後れを取る。
(2)製造業のシェア
世界の製造業付加価値で日本は約7%（2023年、UNIDO推計）、米国（16%）、中国（30%）に次ぐ3位。ただし、1990年代の15%超から低下。
(3)特定分野での優位性
半導体製造装置（世界シェア約30%）、工作機械（約20%）、自動車生産（世界3位）で存在感。

③問題点と課題
(1)デジタル化の遅れ
日本の製造業はアナログなプロセスやレガシーシステムに依存する企業が多く、Industry 4.0（IoT、AI、ビッグデータ活用）への対応が遅れている。ドイツや米国に比べ、スマートファクトリー化が進んでいない。
DX（デジタルトランスフォーメーション）の遅れが生産性向上のボトルネックに。

(2)グローバル競争の激化
中国や韓国がコスト競争力や政府支援を背景に台頭。例：半導体（TSMC、Samsung）、EVバッテリー（CATL）。
新興国の低コスト生産により、価格競争で劣勢になる分野（家電など）が増加。

(3)人材不足と高齢化
熟練技術者の引退と若手技術者不足が深刻。製造業の就業者は1990年代から約30%減少（約1,100万人、2023年）。
STEM（科学・技術・工学・数学）人材の育成が追いつかず、海外からの人材受け入れも限定的。

(4)脱炭素・エネルギー問題
カーボンニュートラルへの対応が急務。製造業はエネルギー消費が多く、再生可能エネルギーへの転換や技術革新が求められる。
エネルギーコスト高（特に電力）が競争力を削ぐ懸念。

(5)イノベーションの鈍化
大企業中心の保守的なイノベーション文化が、スタートアップや破壊的イノベーションを阻害。
ベンチャーキャピタル投資額は米国の1/10以下（2023年、約4,000億円）。

【 結論】
日本の技術力・製造業は世界トップクラスだが、デジタル化の遅れ、人材不足、グローバル競争の激化が課題。持続的な競争力維持には、DX推進、人材育成、脱炭素技術への投資、スタートアップ支援が不可欠。政府の「経済財政運営と改革の基本方針2024」でも、半導体やAI、グリーン技術への重点投資が掲げられており、これらが課題解決の鍵となる。

-------引用ここまで-------

>>3
このような記事もご参考までに

中国の産業を見ていくと、知的財産を軽く見ているが、高速鉄道などでは、日本とドイツから部品供給を２３年３月からストップされてから、列車の揺れが激しくなっているというクレームが大きくなっているようだ。
中国国内だけでなく、日独の技術をそのまま取り入れたのに、膨大な特許申請して、あたかも中国が自前で開発したようにして海外でも受注制約している。インドネシアの事例は特にひどい。
中国は外面を良くして受注活動しているが、重要部品を製造することができず日独に頼っている、頼るなら頼るで知的財産に対する対価を払わなければならないのに払わない。
中国の信用は今後急激に落ちていくことが想定できる。売るだけが商売でなくアフタケアが伴って商売が成立するのであるが、鉄道までアフタケアの責任感がなくては不動産バブルであたふたしているが、次々と災難が降りかかっていくのでしょう。生きている間だけでなく死後も浮かばれない葬儀改革などあきれてものが言えない。人民の抗議が全く伝わらないが、国防費と同じような金額を国内治安維持費に費やしており、無駄が多いのでしょう。